中学受験とZ会について
難関大学進学実績で有名な通信教育のZ会ですが、なんと中学受験コースもあります。
一般的に中学受験というのは塾通いが当たり前のイメージが強いと思います。ただ、中学受験塾は受講料も高いですし、宿題も膨大にあります。追加の集中講座受講や個別指導、そして単元テストや模擬試験などがたくさんあります。経済的にも時間的にも体力的にもかなりの覚悟が必要だと思われます。
特に偏差値が思うように上がらないときは親も子も塾にどんどん煽られて、お金は飛ぶように消えていきます。子どもだけでなく親も理性を失いそうになるし、疲弊します。
「まさか私に限って」と始めはみんな思うんですけれどね。小6になると狂いそうになる保護者がたくさんいます。それまでに投資したお金や時間を考えると後戻りできなくなるからでしょうか?どんなにお金をつぎ込んでも小6の時はなかなか偏差値が上がりません。みんな同様に必死ですしね。
それに、お金も時間もかけて当たり前という勉強法に頼ってしまうと、中学入学後もそのやり方から抜けられません。沼にはまるような感じです。
その点、Z会は始めのうちだけ勉強も親のサポートが必要ですが、そのうち自分で勝手に取り組むようになります。親はスケジュール管理とか弱点分析などでサポートすれば大丈夫です。また、中学受験後に燃え尽きることなく、勉強を継続できると思います。
Z会だけで中学入試に立ち向かうのは難しい面もありますが、適度に塾や家庭教師を利用しながら通信教育を受講すると負担も減らせるかもしれません。難関校でなければZ会受講だけでも中学受験は十分に可能だと思います。難関校の場合はZ会の通信教育を受講しつつ、志望校の出題傾向にそった対策講座などをZ会教室や他塾で受講するのが得策だと思います。
ネット上の掲示板(インターエデュ等)を見るとZ会中学受験コースをメインにしながら、塾の夏期講習や直前対策も利用して合格を手にした人は珍しくないようです。
Z会中学受験コース5・6年生の良いところ
現在中学生の我が子がZ会中学受験コースを受講した体験談を交えながら、Z会中学受験コースのおすすめポイントをご紹介いたします。
注)当時よりもZ会中学受験コースは改良されパワーアップしていると思います。最新情報に関しては必ずZ会にお問い合わせください。
Z会の勧誘はしつこくない…というか淡泊ですので、どんどん資料請求をされることをおすすめします。
↓ちなみに、中学受験コース3・4年生のおはなしはこちら↓
Z会中学受験コース5・6年生のおすすめポイント
教材が良い
・メイン教材は紙ベースなので、自分で書いてしっかり解く習慣が身につく。
・補助教材のドリルは復習問題や暗記問題をタブレット上で解答できる。
・良質の問題が厳選されていて、負担が少ない。
・各単元の理解を促す問題ばかりで、解法を単に暗記するだけではない。
・本質を理解しながら進むので思考力が身につく。
・応用問題で試行錯誤しながら解く習慣が身につく。
タブレット配信の授業が素晴らしい
・苦手なところを何度も再生して見ることができる。
・簡単なところは視聴を省略しても構わない。
・塾と違って親も授業を見られるからサポートしやすい。
・図やグラフの書き方のコツがわかる。
・例題だけでなく練習問題も映像授業がある。
好きな時間に自分のペースで取り組める
・習い事など小学生らしい時間を持つことができる。
・家族で一緒に夕食がとれる。
・卒業まで休まずに登校し小学校行事や委員会活動もやり遂げることができる。
・志望校の出題傾向に合わせて、必要な問題だけ自分で厳選すればいい。
・すきま時間にタブレットのドリルで何度も復習できる。
・時間のやりくりが上手になる。
スケジュール確認がしやすい
・タブレット上で毎月の学習スケジュールの確認ができる。
・リスケジュールも簡単にできる。
・配信教材の一覧表を見て、未習項目や復習すべきところがすぐわかる。
・子どもはタブレットで、親はスマホの保護者用アプリで進捗状況の確認ができる。
↓子ども用のZ会アプリの画面↓
モチベーションの維持
・教材に取り組むことで得られるプチポ(ポイント)で世界地図上のコマが進む。
・添削問題の成績順位が示されるので、ライバルや仲間を意識できる。
・各科目の成績上位の子には名人の称号が与えられる。
・webで行われるイベント(クイズ形式で問題を解く)が楽しい。
・努力賞ポイントをためて景品に交換できる。
・ペンネームをつけて、志望校を登録して、楽しみながら取り組める。
使い勝手が良い
・ネット環境さえ整っていれば、どこに住んでいても受講できる。
・通塾時間の節約。
・海外在住でも発送してもらえ、一時帰国時は日本で受け取れる(事前連絡必要)。
・受講科目数の変更や退会手続きも簡単。
・親向けのサポート情報が充実していて、学校見学のポイントなどもわかる。
・サポートが親切で、相談に乗ってくれる。
・システム不具合等のトラブルがあったときも対処が速い。
注意が必要な点
・全国的に有名な最難関校の対策講座はZ会でも充実しているが、それ以外の志望校は自分で対処が必要。
・Z会の試験は苦手分野の分析等には役立つが、志望校の合否判定には適していないので、他塾の公開模試を受験する必要がある。
・Z会と他塾では習う順序が違うため、Z会で未習の分野が公開模試で出題されることがある。
・ネットの通信容量が十分でないと、映像授業の視聴に支障が出る。(海外では要注意)
・日本時間の深夜~早朝にシステムメンテナンスが行われるので、時差のある国に在住している場合は要注意。
Z会中学受験コースの受講を終えて
Z会の「中学受験コース3・4年生」は良問揃いですが、難易度はそれほど高くないし量も多くはありません。だから、中受するかどうかまだ決めかねている人や、うちのように海外在住中で進路の予定がわからない人も気軽に受講できます。
ところがZ会中学受験コースの5・6年生になると難易度もぐっと上がってきますし、学習に必要な時間も増えます。コース受講のレベルを知る目安として、Z会は中学受験コースの対象校を挙げています。難関校ばかりです。対象校でない学校を受験予定の人にとっては、このコースを受講するかどうか悩ましいところです。
我が子は中学受験をするか中1や中2での編入を狙うのか、小学5年生春の時点で迷っていました。志望校はZ会中学受験コースの対象校ではありませんでしたし、帰国生入試を利用する可能性がありました。
それで、その時点での成績や志望校と併願校などの情報をもとにZ会のサポートセンターにメールで相談してみました。とても分かりやすいアドバイスをいただきました。
そのアドバイスをもとによく考えた結果、Z会中学受験コースの対象校を受験する可能性は低いけれど、そのまま継続受講して中学受験コースをペースメーカーにしつつ、市販の問題集などを併用することに決めました。特に算数に関しては無理をして難問を解くことはせずに基本問題重視で取り組み、志望校の傾向に近い市販の問題集も取り入れることにしました。
実際にうちの子と同じ学校を目指している子は中学受験コースを選んでいたようです。添削問題の成績ランキングを見ると同じ志望校の子がたくさんいました。対象校でなくても、それなりに難易度の高い学校ならZ会中学受験コースを受講するのがいいのかもしれません。難易度の高くない中学を目指す場合は、Z会の小学生コースを受講しながら、志望校向けの市販の問題集や過去問をするのが良さそうです。
↓小学生コースはこちら↓
我が子は結局2校受験し、第一志望校は不合格、併願校に進学を決めました。我が家の場合は海外での受験勉強でしたし、せっかくの小学生生活をおろそかにしないという大前提がありましたので難関校狙いではありませんでした。
一度も塾へ行かず、公開模試も日能研に海外発送してもらい自宅受験しました。
習い事2つとボーイスカウト活動を小6でも続け、学校行事も楽しみ、代表委員会委員長や運動会実行委員などの役割も果たしました。中学受験の勉強のために、小学生の貴重な体験を犠牲にせずに済んだのは良かったです。
塾代がかからなかったことも親にとってはありがたいことでした。海外で日系の塾に通うと日本の塾の2~3倍くらいのお金がかかることもあります。
中学進学後はZ会の中高一貫コースで数学だけ受講しています。(遅れがちです。)
また英検準1級取得に向けて自主学習もしています。学校行事も部活も忙しい上に、生徒会役員もしています。中堅校とはいえ、公立の中学よりは勉強の進度もずっと速く、内容も濃いです。しかも科目数が多いのです。
忙しい毎日ですが、勉強とそのほかの活動を楽しんでバランスよく成長しています。残念ながら小学校卒業まで続けた習い事はすべてやめました。本人の思うように青春を謳歌してくれればいいと思っています。