毎日の生活の中で算数や数学に親しもう
家族の人数が多かったり、毎日大勢の友達と一緒に遊んだりすることが当たり前の時代なら、お菓子やおかずの数を数えたり分け合ったりして、簡単な計算なんて自然に生活の中で覚えたんだろうと思います。
イマドキは、小学校に入学するときに簡単な計算ができる子は多いけれど、それがドリルで学んだ計算なら要注意です。実体験に基づいていない計算力だけでは算数の力が養われません。
小学4年生ごろから徐々に算数の勉強内容が抽象的で複雑になってくると、こういう質問をする子がたくさん要るんだそうです。
「この文章問題の解き方がわかりません。足し算すればいいんですか?引き算ですか?」
怖いですね。四則計算を速く正確に機械的に解くだけではダメなんです。
文章の意味を理解し、頭の中で映像のようにイメージし、論理的に考えて必要な式や図を導き出し、計算して答えを得る…という一連の思考ができない子が多いということです。普通の小学校で習う程度の算数で苦手意識をもってほしくないですよね。
五味太郎さんの絵本で算数に親しむ
さすがは五味太郎さんの絵本、遊び心があって楽しめます。子どもが見て楽しむだけでなく親にとって育児のヒントになる絵本ですね。数の数え方、生活の中で使われる様々な数…日々の生活の中で子どもに興味を持たせるためにどんな場面で数にふれさせると良いかということが分かります。お風呂に入って、1,2,3…と数えるだけではダメなのです。いつもの生活の中で1人、2匹、3羽、50グラム、23センチ、1L、3丁目、5回戦、A-45番の席、時速60キロ…というふうにどんどん数を使って子どもに教えていかないといけないのです。
幼児向けの絵本。
まついのりこさんの絵本で算数を楽しむ
おまたせクッキーで割り算を知る
小学校の図書お話し会の読み聞かせボランティアをしていた時に、よくこの本も読みました。小学2年生で九九を習い、小学3年生で割り算を習うのが一般的だと思いますが、九九と割り算の間にこの本を読んであげるのがいいのではないかと思います。12枚のクッキーを友達とわけっこするお話です。食べようとすると、友達がやってきて…。
安野光雅さんの本で数学を学ぶ
小学校の低学年では簡単な四則計算中心の算数です。その時に、数の計算が得意であっても数学的なもののとらえ方、数学の概念というものがきちんと頭に入っていないと小学校高学年以降の算数や中高の数学で苦労することになるかもしれません。
「はじめてであう数学の本」は子供向けの絵本ですが、数学的なものの考え方を示してくれます。難しい言葉を使わずに、また、数学だと意識させずに、グラフ、水の数え方、拡大や縮小、比較、順番、図形などについて考え方の基本を教えてくれます。深いです。小学生向けの絵本です。
さらに深く数学を探究したいなら
数学の論理を詳しくじっくりと探究したいなら、ぜひ読んでみてください。難しいし時間はかかりますが、論理的に考える力が身につくと思います。
「ふしぎなたね」では種を植えて育てて収穫して食べて、また種を植える…という繰り返しの中で、種をどれだけ増やしていけるのかを計算しながら考えます。
「赤いぼうし」では、自分のかぶっている帽子の色は見えないけれど、提示された条件やほかの人のぼうしの色などから、自分がかぶっているぼうしの色を推理して当ててみます。
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ドラえもん学習漫画で算数を理解する
中学受験をする予定があるなら中受の勉強が本格化する前、つまり小5コースが始まる前に「ドラえもんの算数おもしろ攻略シリーズ」を読んでおいたほうがいいと思います。中学受験しない人は一生知らなくても構わない特殊算など、小学生でマスターするには複雑です。しかも時代によって出題のトレンドも変わるらしいですし、志望校によっても出題傾向は違うため、塾ではやたらとたくさん演習をさせられることもあるそうです。塾で習う前に予習がてら学習まんがを読んで基礎的な概念だけでもつかんでおいたほうがいいのではないかと思います。
式とグラフがわかる ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂新版/小学館/小林敢治郎
図と絵でとける応用問題 ドラえもんの算数おもしろ攻略 /小学館
図形がわかる ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂新版/小学館/小林敢治郎
文章題がわかる ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂新版/小学館/小林敢治郎