じっくりゆったりと楽しみたい 静かなおはなし
大胆な展開のおはなしや大笑いしたくなるような明るいおはなしもいいのですが、たまにはゆっくりとしずかなおはなしを味わってみませんか?
こころを静かに落ち着けて読みたいものです。また、時をおいて何度も読み返してみると、何度でも新しい発見があるかもしれません。
子どもも、幼いころに親子で一緒に読むのと、成長してから自分で読むのとでは本から感じ取れることが随分違うはずです。
大人も子供も静かな絵本に自分の心が映し出されて、絵本を通して自分自身と向き合えるかもしれません。
アンジュール ある犬の物語
ベルギーのブリュッセル生まれのガブリエル・バンサンさんによる絵本。文字はなく、鉛筆のデッサンだけで、時に力強く、時に易しく繊細に描かれています。余分なものは一切そぎ落とされ、余白の多い白黒の場面ですが、捨てられた犬の戸惑い、不安、悲しみ、孤独、絶望が読む者に迫ってきます。じんわりと温かさが感じらるラストシーンも素晴らしいです。
小学生~大人向けの絵本。
日本図書協会選定 全国学校図書協議会選定 産経児童出版文化賞美術賞
アンジュ-ル ある犬の物語 /BL出版/ガブリエル・バンサン
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かぜはどこへいくの
小さな男の子は夜ベッドに入って眠る前におかあさんに何でも質問します。「お昼がおしまいになったら、お日さまはどこへいくの」「木の葉は秋になって色がかわっておりてしまったらどうなるの?」おさない子どもは何にでも好奇心を持って不思議がるのです。ちいさなぼうやが質問するたびにお母さんがやさしく答えます。終わったりなくなったりするのではなく、どこかでまた新しく始まるのだと…。
繊細な鉛筆画でモノトーンですが、おはなしを読み進めていくとちゃんと鮮やかな色彩を感じることができます。しずかであたたかいおはなしです。
幼児~小学低学年向け。読み聞かせ6分程度。
日本図書館協議会選定図書 全国学校図書館協議会選定
川はどこから ながれてくるの
丘の上の家から眺めている川。海へと注ぐこの川はどこから流れてくるのだろう?兄弟はおじいちゃんにせがんで上流へのキャンプに連れて行ってもらいます。黄金色に輝く麦畑、牧草を食べる羊、いつもの見慣れた景色を過ぎて、森の中へと入っていきます。川のせせらぎ、森の木のざわめきを聞きながらキャンプファイヤー。やがて高原で見つけた川の始まり…。
中世ヨーロッパの絵画を見ているような、光と影の対比の美しい絵本です。雄大な自然を感じさせてくれます。
ニューヨーク・タイムズ社「1984年度、最もすばらしいさし絵の児童書」に選ばれた作品。ニューヨーク生まれのトマス・ロッカーさん作。
しずかなおはなし
小さなハリネズミの父さんとかあさんとぼうやのおはなし。静かにひっそりと生きているハリネズミたち…。おおきなオオカミの夫婦がハリネズミを見つけてこっそりと忍び寄りました。ハリネズミの親子はしずかに身を守ります…。危険を逃れてまた静かに森の家の中へと帰ります。
幼児向けの絵本。読み聞かせ4分程度。
全国学校図書館協議会選定「基本図書」 厚生省中央児童福祉審議会推薦 日本図書館協会選定 大阪市立中央図書館選定 名古屋市立児童図書館選定協議会選定