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Oxford Reading Treeで子どもと一緒に英語に親しもう

ORT…Oxford Reading Treeとは

オックスフォード大学出版局が出している、小学生向けの英語教材です。イギリスのたくさんの小学校で、彼らにとっての国語の副教材として扱われているのだとか。移民も多く家庭によって知識や教養のレベルも様々なイギリスで、子どもが無理なく楽しく学べるような教材です。

 

つまりイギリスでは、英語環境で生活し教育を受けている子どもが音読を練習したり多読に取り組んだりするための教材です。

 

日本語を母語として日本語環境で生活している子どもにとっても英語学習に使いやすい教材です。英語ネイティブの子と非ネイティブの子では英語習得の道のりも違うので、使い方もちょっと違ってくると思います。バイリンガル環境ではない普通の日本の子も工夫次第で英語学習に使えます。

 

ORTは非常によく練られた教材だと思います。教材をすべて揃えると値がはりますが、最近は中古も出回っています。また、インターナショナルスクールに通う人から譲り受けることもできるかもしれません。

英語学習入門レベルの子どもにとっては、中途半端な英会話教室やスカイプ・レッスンよりは効果的に学習できる教材だと思います。日本語環境にいる子はまず「読む・聞く」の十分なインプットなしに英語は上達しません。徹底的に語彙量を増やし、フレーズに慣れてからでないと、「話す・書く」というアウトプットが難しいのだと思います。

家庭内がバイリンガル環境で日常英会話ができる子なら初めての英語音読練習に最適だと思います。

 

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ORTはこんな人に特におすすめ

1.英語学習を始めたい小学生

2.読み聞かせの好きな未就学の子ども

3.中学英語レベルで多読多聴を始めたい中高生(大人でも)

 

 

ORTの特徴とおすすめポイント

・イギリス英語(アメリカ英語とは違う表現が出てくる)の物語絵本。

・教材はレベル分けされていて、英語入門レベルから無理なく始められる。

・絵が工夫されていて面白い。

・絵と文脈から知らない単語の意味も推測しやすい。

・辞書なしで読み進められるので、多読のストレスを感じにくい。

・何度も同じ単語が出てくるので無理なく語彙量が増やせる。

・子ども向けの教材だが、大人にとっても侮れないおもしろさがある。

・オチがあるコミカルな話が多い。

・基本的には一話完結だが、あちこちに伏線がはられていて次の話も読みたくなる。

・大人のサポートがあれば、初心者の小学生でも多読多聴にチャレンジできる。

・日常英会話ができる幼児や小学生なら初めての英語音読練習に使える。

・英語を知らない幼児なら、英語読み聞かせ用の本として使用可能。

・CDを使えば聞き流しにも最適。英語のインプットに最適。

 

 

 

ORTの登場人物や場面設定

・小学低学年の双子(男女)と幼稚園児の弟と父と母の5人家族のお話。

・ペットの犬、おばあちゃん、学校の友達や先生、謎の用務員さんも登場。

・はじめは、家族の日常生活、子どもたちの遊び、学校生活などの場面を通じて基本的な英語表現を学ぶことができる。

・家族の引越し、新居の秘密の扉と小部屋、不思議なドールハウス、魔法の鍵などが出てきて、不思議な冒険の世界へと物語が展開する。

・秘密の部屋や魔法の鍵を知っているのは子どもだけ、冒険の世界へ行くのも子どもだけだが、子ども心を持ったおばあちゃんも一緒に行くことがある。

・魔法の鍵が輝くとき、子どもたちは新たな冒険へと巻き込まれる。

・学校で仕事していた用務員さんがなぜかいろんな場面の背景にいる!どうしてこんなところに…?という謎が、次のシリーズへと読者を誘う。

 

ORTのメイン教材

うちの子は小学1年~4年ごろにCD付きの絵本を使って聞き流しをしていました。当時はなかったのですが、今は音声ペンで音を再生するものも出ています。

 

↓はじめての英語学習にtrunk pack A(ステージ1~4)↓

 

↓ 慣れてきたらtrunk pack B(ステージ5~9)↓

 

www.oupjapan.co.jp

 

副教材

 ORTのキャラクターが出てくるphonics教材など副教材もたくさんあります。まずはメイン教材がおススメですが、メインのストーリー以外にも試してみたい方はぜひ。

 

 

www.oupjapan.co.jp

 

子どもの英語教育についての個人的な意見

日本語が母語の子どもの英語学習は何歳から始めるべきか…いろいろな意見があると思います。私の個人的な意見としては、幼いころはしっかりと日本語能力を高めて中学生になってから英語学習を始めても構わないと思っています。幼いうちから英語に親しむ場合も、日本語メインで少し英語という程度でいいと思います。まず日本語での思考力や教養がしっかりと身についていることが大切だと思っています。

実は私はかつて日本語教師という仕事をしていて、外国人留学生(18歳以上)に日本語を教える仕事をしていました。15年以上の経験の中で感じたことは、外国語の上達に必要なことは母語での確かな教養です。流暢な日本語で薄っぺらいことを話す人よりも、たどたどしい日本語であっても深い話や専門的な話ができる人のほうが魅力的ですし高く評価されます。当たり前のことですけれど。

 

事情があってバイリンガル環境で教育しなければならないご家庭は、「ダブルリミテッド(以前はセミリンガルと呼ばれていた)」にならないように注意しなければなりません。また、日本語と英語のような言語系統の異なる二つの言葉の習得を目指す場合は、先に漢字圏の言語を主に学び4技能を身につけておくほうが苦労が少ないと思います。

また、母語教育は子どものアイデンティティーの確立にも大きく関わってきます。「アイデンティティー・クライシス」に陥った人もたくさん知っています。この点も注意が必要だと思います。

 

幼いころから日英二か国語の4技能をしっかりと身につけて教養あるバイリンガルになる人ももちろんいます。どちらかというと女の子に多い印象があります。ただ環境に恵まれていただけではなく、陰で涙ぐましい努力をしているはずです。子ども時代から英語学習を始めても、バイリンガルへの道は決して甘くないのだと思います。

 

 

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