iyasakaの子育て

心と頭と体に良質の栄養を! 

1歳から包丁を!?幼児の刃物デビュー!

グローバル時代の食育。食べることは生きること。

こんな話を聞いたことがあります。「魚を釣ってきて子どもに与えてやるより、子どもに魚の釣り方を教えてやることのほうが大切だ」と。これはもちろん比喩表現であって、魚の話だけじゃないのだと思います。「魚を釣る」話ではなく「友達を作る」とか「お金を稼ぐ」とか「進むべき道を決める」というような話に置き換えてもいいわけです。つまり、何でも親が準備して子どもに与えるのではなく、自分で生き抜く逞しさを育てることが大切ということでしょうか。 f:id:iyasaka_appare:20191108082829j:plain

「台所育児」という有名な本に出会ったのは、子どもが1歳のころでした。食育って大切だとは思うけれど、さてどうすればいいのかと考えていた時に友人にすすめられたのです。この本を執筆された坂本廣子先生はNHKの子供向けお料理番組を監修されたことのある方。堅苦しい理論の本かと思いきや、わかりやすく実践的な本でした。子どもにスローフードの良さを体験させることができます。子どもって自分で一生懸命に準備した食事なら好き嫌いをあまり言わないんですよね。本物の味を知る子は、インスタント食品やファーストフードとの付き合い方も上手になるかもしれません。また、食物アレルギーのある子なら自分で見極めて食事を選ぶ能力を身につけなければなりませんしね。

「世界のどこへ行っても食べていける子、どこでも用を足すことができる子を育てる」

このようなことが本の中に書いてありました。なるほど、人は食事と排泄を繰り返して生きているのですね。世界は広いのですから食生活もさまざまです。日本では食べないようなもの、例えば虫や爬虫類などを食べる国があったりもします。グローバル時代には自国の食文化を愛し、なおかつ異国の食文化を受け入れる柔軟さが必要です。トイレ文化にしてもそうです。海外には青空トイレや手桶で流すトイレがあったりします。また、海外との交流があまりないという人も災害時などでは日常とは違う環境で過ごさなければならないこともあるでしょう。食べなれた料理や使い慣れた水洗トイレはないかもしれません。どこへ行ってもどんな環境でも食事をしっかりいただき排泄できる子、自分の命を自分で支えていける子を育てることは子育ての究極の目標かもしれませんね?才能を開花させるためにも学力を伸ばすためにも、まず基本的な生きる力を養う必要があるのでしょう。

 

この本は迷えるお母さんを助ける子育て本であり、実践的な料理本でもあります。小さな子どもが台所で料理をするにあたっての親の心構えや見守り方、適切な調理用具、簡単で健康的な料理などが紹介されています。1~5歳頃の子どもって好奇心旺盛で家族がやってることをまねてみたくなるお年頃。お料理なんてまだ危ないと思わずにできることから、親子でチャレンジしてみると楽しいですよ。また、幼児が刃物や火を使うのは確かに危ないのですが、危険なものを扱うからこそ子どもの集中力が養われるのではないかと私は個人的に思っています。自転車と同じで、危ないけれど小さいうちのほうが上達が早いのかもしれません。確かに刃物や火を使わせたら子どもの目が変わります。生き生きとした本気の目になります。

子供向けの調理道具セット。右利き用と左利き用があります。