iyasakaの子育て

心と頭と体に良質の栄養を! 

絵本から幼年童話へ

 読んで理解できる子、聞いて理解できる子を育てよう

 

赤ちゃん期から絵本を楽しんで、幼児期~小中学生~大人までどの年齢層向けにも素晴らしい絵本はあります。絵本は絵と言葉を同時に楽しめるアートのようですね。また、日本は漫画大国ですから、子ども向け漫画もあれば大人向け漫画もあります。娯楽漫画だけでなく知識漫画も充実しています。

絵本や漫画の文化も素晴らしいですが、やはり絵の少ない活字の本や資料もしっかりと読めるようになったほうがいいと思います。また絵や動画がなくても言葉を聞いてイメージできる力があったほうがいいと思います。

最近は、一般社会だけでなく子どもの教育現場でも視覚的なものを利用してわかりやすい授業をするような方向に進んでいます。学校も塾も通信教育も効果的に映像を使ったりして「わかりやすさ」を重要視しています。しかし、わかりやすい教材しか理解できないというのではなく、分かりにくい物事を学ぶ力、わかりにくい文献をしっかり読み解く力があったほうが良いはずです。

 

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さて、幼年童話とは絵本から児童書への橋渡しとなる本です。絵本は卒業せずにそのままいくつになっても楽しめばいいのですが、幅を広げていくために絵が少なく文の多い幼年童話、児童書へと導いてあげたいところです。

自分で読みたがる子は一人読みでも構いませんが、大人が幼年童話を読み聞かせて一緒に楽しんでもいいと思います。あるいは大人と子どもで少しづつ交代で読む方法もあります。楽しむことが最優先ですから、読むことを無理強いはしてはいけないと思います。自分で読めない子は大人に読んでもらうことで、聞いて理解する力が育ちます。小学校に入学すると45分授業を受けることになるでしょう。もちろん先生方も配慮してくださるので、初めから45分みっちりと集中して授業を聞く…ということはないでしょう。でも就学前にお話を30分くらい落ち着いて聞けるようになっていたほうがいいと思います。ほんの数分でお話を聞くのに飽きてしまって落ち着きなく動き回るようでは、入学後に本人が学校での勉強を苦痛に感じるんじゃないかと思います。

 

 

おおきな おおきな おいも

全てのページに絵があります。初めての幼年童話に最適だと思います。3色だけの色使いで単純な落書きのようにも見える絵ですが、かえってそれが想像力をかきたててくれるんだと思います。昔話絵本の絵をたくさん描いていらっしゃる赤羽末吉さんの絵です。お話も子どもの心をひきつけます。1972年初版で今でも愛されている本です。

 

 

はじめてのキャンプ

林明子さん作ですが、色が少ない単純なイラストのような絵です。もちろん林明子さんならではの愛らしい絵ですが、林さんの描く絵本とは違ってシンプルな絵で子どもの想像力をかきたてます。小さななほちゃんが、大きい子たちと初めてのキャンプに行きます。自分で荷物も持つし、暗いところも怖がらないという約束で…。幼児期の甘えん坊を卒業して自分のことは自分でやらないと大きい子に認めてもらえません。大きい子たちの仲間入りをするために、小さいながらも奮闘するなほちゃんのお話です。言葉が少なく絵が多いので、初めての幼年童話に最適です。初版は1984年です。ロングセラーですね。

  

 ももいろのきりん

お母さんからもらった大きな桃色の紙できりんをつくったら、きりんが動き出して…。物語と挿絵が一体となって、読者をファンタジーの世界へと誘います。1965年初版のロングセラー。

 

 

エルマーのぼうけん

年老いたノラ猫からどうぶつ島やみかん島の話を聞いたエルマー。囚われているという竜のこどもを助けるために一人で冒険の旅に出かけます。トラやサイやライオンやゴリラやワニに出会いますが、エルマーの小さな持ち物や知恵でピンチを切り抜けます。表紙の裏にどうぶつ島とみかん島の地図があってワクワクさせられます。

絵が少なく文字が多い本です。幼年童話に慣れてきた子に。

日本での初版は1963年!ロングセラーですね。

 

 

 

ふらいぱんじいさん

年老いてしまって、もう卵を焼かせてもらえなくなった哀れなフライパン。ゴキブリに励まされてキッチンから外の世界へ旅に出ます…。広い世界に出れば、何か役に立つかもしれないと…。1969年初版。堀内誠一さんの絵というのもいいですね。

 

 どろんここぶた

 どろんこが大好きなこぶたがどろんこを求めて町をさまよいます。絵が多くて文字が少ないので初めての幼年童話としても最適です。すべてのページに絵があるので絵本と同じように理解しやすいです。

 

ふたりはともだち

 国語の教科書にも採用されているアーノルド・ローベルさんの名作。かえるくんとがまくんのほのぼのとしたお話。親友のふたりのユーモラスなお話や互いを思いやるお話など、人気本ですね。

いつも声が大きすぎて、お母さんや兄弟に「静かにしなさい」と叱られるヤカちゃん。にぎやかでやかましいから、ヤカちゃんなのでしょう。そんなヤカちゃんが泥棒から家族を守って大活躍するお話。絵本よりは絵が少なく、文章が長いです。絵本から児童書への橋渡しの幼年童話としてちょうどいいと思います。 

 

 

ロボット・カミイ

 わがままで自己主張が強くておまけに泣き虫のロボット・カミイ!段ボール箱から作られたロボットに振り回される幼稚園児。子どもたちは喧嘩したり相談したりしながら、大人の手を借りずに自分たちで考えて解決する力をもっているのですね。子どもたちの成長の物語です。カミイとのお別れのシーンは親のほうが泣いてしまうかも。ふるたたるひさんの名作本。

 

 

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