水に溶かす
小学校や中学校の理科では、水に食塩や砂糖やホウ酸を溶かす実験が出てきます。算数や数学でも食塩水の濃度に関する問題が出てくることがあります。
ところが、「水に溶かす」という、ただそれだけのことがうまくイメージできない子どもっているらしいのです。ママ友や小学校の先生に聞いたウソのような話なのですが…。
「砂糖は水にとけるのか?小麦粉は水に溶けるのか?」「よりたくさん溶かすにはどうすればいいのか?」「飽和ってどういう状態なのか?」「上澄みって何か?」がイメージできないらしいのです。
そうなると理科や算数の問題文を読んでも、そもそも何を問われていて、どう処理すれば解答にたどり着けるのか見当がつかない…ということもあるわけです。解法を丸暗記して解くことだってできるでしょうが、そうなると勉強ってちっとも楽しくないし、応用がきかなくなるし…。
「簡単な調理をしてみる」「家庭にあるもので簡単な遊びや実験を経験する」など日々の積み重ねって大切です。
熱い紅茶には砂糖がよく溶けるけれど、アイスティーに砂糖を入れても溶け残るということを日常で経験していると、理科や算数で詳しく習ったときに、「ああ、そういえば…」と自分の経験を思い出してイメージしやすくなります。それで学習の理解が速くなります。
経験値が高いと物事の理解度も高くなると思います。
塩水で絵を描こう
準備するもの
食塩
グラス(透明)
計量カップ(はかる練習をしたい人)
水50CC程度
スプーン(またはマドラー)
筆(指で描いてもいいです)
黒い画用紙
やり方
1.グラスに水(またはお湯)を注ぐ。
計量カップで水をはかったことがない子には経験させてあげるといいですね。
2.グラスに食塩を一匙入れて、しっかり混ぜて溶かす。
全部溶けたら、また一匙入れてしっかり溶かす。これ以上溶けなくなるまで繰り返す。
3.溶けなくなったら、クラスの底に溶け残りの食塩が沈むのを待つ。
この時の上澄み液は飽和食塩水ですね。
4.食塩水の上澄み液を筆につけて、黒い画用紙に絵を描く。
大きく単純な絵のほうが良いです。小さく細かい絵よりも完成したときに、わかりやすいのです。
5.乾くまで待つ。
薄いなと感じたら二度塗りしてください。
6.完成。
水は蒸発し、塩が残っています。
塩の結晶を作るよりも短時間で完成します。
黒い背景に映える絵が描けるといいですね。星空とか宇宙とか海の中とか雪景色なんていいかもしれません。けれども、子どもの感性は縛られないほうが輝くような気がするので、自由な発想で描けばいいと思います。