子どもは風の子 元気な子!
私が小学低学年だったころ…というのは今から40年くらい前なのですが…郊外で育った私は「子どもは風の子、元気な子」と言われて真冬でもかなりの薄着で生活させられました。体育の授業なんて冬でも半そで半ズボンが推奨されたり、外遊びも短いスカートと薄手のシャツ2枚重ねくらいで走り回ったり…。大雪が降るような地方ではないけれど、最高気温10度以下の日もあったと思います。
私が20代になったとき、中国からの留学生とおしゃべりしていてこんなことを言われたことがあります。「日本の子どもって冬でも半ズボン!のび太君も長ズボンはいてないよ。信じられない。こんなに寒いのに。虐待じゃないの?」
寒い季節にはマラソンとかサッカーなんて人気ですし、寒風摩擦や寒中水泳なんかも好まれたりする日本です。体を鍛えたり、体力をつけたりするために寒い季節にも子どもに薄着で元気いっぱい生活させているんだと、私なりに説明しましたが中国人留学生の多くは納得してくれませんでした。ただ、中国の極寒地方のハルピンから来た学生だけは、「大阪に冬はないよ。大阪の冬は僕のふるさとの秋」なんて言ってましたが…。
さらに時は過ぎ、私もすっかりお母ちゃんになったのですが、近所の子どもを見回して冬でも薄着っていう子は今の時代には少数派のように思えます。今でも半そで半ズボンで走り回る子もいますけど、かなり目立ちます。素足を見せないように長いズボンをはいているし、もこもこしたセーターを着ていたりします。お母さんたちが後ろから追いかけてきて、「ちゃんと温かい上着をきなさい」と口うるさくいっています。木枯らしが吹く日には「外遊びなんてやめてうちの中に入りなさい」と注意したり…。時代は変わりました。教育や育児も時代によって変わるので、冬に子どもに薄着をさせていたら本当に虐待だと通報される日も来るんじゃないかとちょっと心配です。
おおさむこさむ
おしくらまんじゅうをして温まるお話。松谷みよ子さんによるリズムのよい言葉の繰り返し。寒さを吹き飛ばして元気いっぱい遊ぶ様子がいいですね。赤ちゃん向けの絵本。
ねずみくんとゆきだるま
ねずみくんシリーズ。いつものように、ねずみくんとねみちゃんとウサギとライオンとくまとぞうが出てきます。ちいさなねずみくんの奮闘ぶりがかわいいです。言葉が少ないのですが、ねずみくんの表情から気持ちが読み取れます。赤ちゃん向けの絵本。
ふゆじたくのおみせ
秋の終わりに冬ごもりの準備を始める動物たち。大切なお友達へのプレゼントが買いたくて一生懸命になるクマさんとヤマネくんのお話。お互いを思いやる気持ちが描かれています。ハッピーエンドをむかえるころ、森は雪に包まれます。
幼児~小学生向け。読み聞かせ7分程度。
バムとケロのさむいあさ
バムとケロのシリーズはイマドキのちびっこに大人気です。私にはこの本の良さがさほどわからなかったのですが、うちの子も友達の子たちもみんな大ウケ。表情とか部屋の中の小物とか芸が細かいのです。そこが子どもにとって特別な楽しい絵本となっているのかもしれません。読み聞かせは4分程度ですが、細かいところまでゆっくりと絵を楽しむと時間がかかると思います。幼児向け絵本。
ゲーとピー
寒い季節には嘔吐や下痢などの病気になってしまうことも多いですね。そんな病気について説明してくれる絵本。「かがくのとも傑作集」だけあって、子どもにもわかりやすい言葉で病気になるしくみを教えてくれます。幼時~小学生向け。本文はひらがなとカタカナの表記。脚注には漢字もありますが読みがな付き。
てぶくろをかいに
小学校国語教科書にも採用されている新見南吉さんの名作。たくさんある絵本の中で黒井健さんの絵が一番好きです。西洋の物語では悪者として描かれることの多いきつねですが、この作品の中ではやさしく心配性の母狐と無邪気で無垢な子狐が描かれています。心が温まるお話です。小学生向け。