春が来たら植物を育ててみよう
子ども時代にきちんと植物の神秘にふれておくのってとてもいいことだと思います。私は郊外の自然豊かな環境で育ったのですが、我が子は都会の下町暮らし。それで意識して季節の草花を育てさせたり、休みの日に郊外の公園や植物園に連れていったりしました。
絵本や図鑑を見るのも楽しいですけれど、もっと楽しいのはタンポポの綿毛を吹き飛ばしてみたり、ツツジの蜜を吸ったり、あおむしの動きを眺めたりすることです。カエルの卵が泡に包まれて木の上にあったりする不思議を見つけるとワクワクします。ダンゴムシを触ってみたり、モンシロチョウを追いかけたりするのは子どもの当たり前の姿だと思います。
子どもは自然の中で戯れて学ぶのが大好きです。子どもは五感を最大限に研ぎ澄まして学んでいるんだと思います。
広いお庭があればいいのですが、なくてもバルコニーや窓際で工夫すれば植物のお世話ができます。ちいさな種をプランターに植えて発芽する様子を観察したり、キッチンの窓辺でサツマイモやジャガイモを発芽させて観葉植物にしてみたり、バジルやミントを育ててお料理に使ってみるのもいいですね。親が工夫して少しでも植物や自然にふれる環境やチャンスをあたえてやるしかありません。
たね そだててみよう
大きな種、ちいさな種、はやく育つ種、ゆっくりと成長する種…。卵の殻に土を入れて種を植えてみます。毎日水やりをして、ときどき種を取り出してみると、種が少しずつ根を伸ばし、芽を出す様子がわかります。
子どもでもできる発芽実験や観察の仕方などを教えてくれる本です。
福音館書店「みつけようかがくシリーズ」の一冊。幼児~小学低学年向け。
たねのずかん
綿毛をつけた種、プロペラをつけた種、とげのたくさんある種、さやに入っている種…どの種も命をつなぐ工夫があるのです。
福音館書店「みるずかん・かんじるずかん」シリーズの一冊です。高森登志夫さんの絵が美しいです。
幼児~小学生向け。
たねがとぶ
春にさいた花はやがて実をつけて…。いろんな実の中を見てみるといろんな形の種があります。種は風に吹かれて旅をして、土に落ちて、芽を出します。
当たり前の自然の摂理を美しくわかりやすく教えてくれる絵本です。
幼児~小学生向け。
やさいのずかん
やさいの旬の季節、花や種の色や形を教えてくれます。また、私たちが食べているのは、花なのか葉なのか根なのかなどもわかります。たまねぎの葉や茎がどこなのかわかったりして楽しいです。
はちうえはぼくにまかせて
ジーン・ジオンさん作、マーガレット・ブロイ・グレアムさん絵です。「どろんこハリー」と同じコンビですから、楽しくないわけがありません。絵が愛らしくて躍動的、テンポの良い展開…退屈させない物語絵本です。
この本を読んだら、きっと植物のお世話がしたくなりますよ。
読み聞かせ5分程度。幼児~小学低学年向け。
すいかのたね
ばばばあちゃんはすいかの種を一つ土に埋めました。それを見たこねこがこっそりと掘り起こしてみるけれど…。
次から次へと繰り返しのあるストーリーでちいさな子どもも安心して楽しめます。
読み聞かせ5分程度。幼児~小学低学年向け。