Oxford Read and Discoverとは
Oxford University Press （オックスフォード大学出版局）が出している、６歳以上を対象とした多読用教材です。Story book（物語） ではなくInformation book（知識本、ノンフィクション本） です。
英語圏で生活し教育を受ける子どもたち向けの学習教材（graded readers）ですが、日本で暮らし日本語で教育を受けている子どものESL教材（ESL…English as a Secoud Language)としても使えると思います。
日本語で十分な語彙力や知識力が育ってからこの本を読むと、内容がよく理解できるので英語学習のストレスが少なくて済みます。
レベルと分野
６つのレベルがあります。
Level１．headwords 300～Level６．headwords 1050
３つの分野に分かれています。
・The World of Science and Technology
・The Natural World
・The world of Arts and Social Studies
構成・内容
レベル１、科学技術分野の「Eyes」の本を例としてみてみましょう。
目次を見ると
Introduction
1. Animal Eyes
2. Parts of an Eye
3. Eyes at the Front
4. Eyes at the Sides
5. In Water
6. In the Dark
7. Many Eyes
8. Protect Your Eyes
Activities
Project
Picture Dictionary
となっています。
導入→本文１～８→語彙・内容把握の問題→発展→単語表というような流れです。
日本語できちんと年相応の知識が身についている小学生以上の子なら、初めて見る英単語が出てきても内容的に理解しやすいと思います。
豊富な絵や写真と文脈から意味が分かるのです。いちいち辞書を引かなくてもいいので楽だと思います。
目に関連する単語として
eyelashes
eyelid
pupil
eyeball
tears
などが出てきます。写真と説明の文章があるので知識のある子ならすぐに英文を読んで言わんとすることを理解します。
様々な生き物の目の特徴や働きを説明していて、動物たちを英語で何というのかもよくわかります。
Hawk
Owl
Shark
Frog
Seal
Scallop
Dragonfly
Chameleon
Gecko
などなど。
前方を見るのに適した目、視野の広い目、涙や瞼の働き、光と瞳孔の開閉などが出てきます。科学分野の基礎知識がある子にとっては知っている内容ばかりです。日本語で既に理解している事柄を英語で読むだけですから、英文が簡単に感じるわけです。
Story book（物語）を読んでいてもあまり出てこないような英単語や表現も出てくるので英語の語彙を増やすのにとてもよい教材だと思います。
Oxford Read and Discover | Graded Readers | Oxford University Press
このシリーズは小学生だけでなく中高生でも十分に使えると思います。実際、うちの子の中学ではうちの子が在籍する英語クラス（英検２級取得者のクラス）でレベル５～６を時々使うようです。時間をかけずに軽く読む練習にちょうどよいのかもしれません。
インターナショナル校や英語圏の現地校に通う子、つまり英語で教育を受けている子にとっては小学生レベルの内容だと思いますが、ESL教材としてなら中学生～大人でも使えると思います。
日本の公立の小中学校図書室や公共図書館にどんどん置いてほしいですよね。ESL教材。
子どもを英語教室に通わせるとしても、ただ歌ったりゲームしたりフリートークしたりするような教室よりも多読多聴を取り入れているところのほうが学習効果は高いんじゃないかなという気がするのですが…。これからの時代の子たちは、教養のある英語力を求められそうですしね…。
