iyasakaの子育て

心と頭と体に良質の栄養を! 

世の中の影や闇も見せる児童書・ノンフィクション

現実の世の中の厳しさも苦しみも悲しみも知って大人になる

子どもが幼いころは、美しい物語や可愛らしい童話を読み聞かせて幸せな気持ちを経験させてやりたいものです。明るい光、未来への希望、夢のある世界を見せてやりたいと思うのは自然な親心かもしれません。

大きくなっても変わらず美しい希望を持ち続けてほしいと願っていますが、やがて巣立っていく子どもに親として社会の現実の姿も伝えてやらなければなりません。

自分の置かれた環境が恵まれたものであること、そして、世の中には苦しみや悲しみを抱えた人がたくさんいること、弱いものにつけこむビジネスがあることなど…、親がサポートしてやれるうちに、子どもに伝えたり、親子で意見を交換しあったりしたいものです。

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物語で知る甘くない世界

 

宿題ひきうけ株式会社

 宿題をしたくない子どもたちに代わって宿題をしてお金を稼ぐ会社を立ち上げた子どもたち。やがて、宿題とは何か、何のために勉強したり資格を取ったりするのか、学歴社会の闇、いじめ問題、高度成長期に切り捨てられていく人々、野蛮さ…など先生の問いかけに対して子どもたちが自分で考えて行動を起こそうと奮闘していく姿が描かれています。小学高学年向け。
 

君たちはどう生きるか /岩波書店/吉野源三郎

漫画君たちはどう生きるか /マガジンハウス/吉野源三郎

 

 

 

ノンフィクションで知る真実の世界

 

いのちの食べかた

現代の日本人の多くが毎日のようにお肉を食べるのに知らないことがあります。マグロの解体ショーは見たことがあっても、牛の解体を見せるテレビ番組はないでしょう。

食肉の歴史、屠殺(とさつ)、不浄や穢れ、動物実験、被差別部落…など人が目をそらそうとしてきた闇の部分について学ぶことができます。

文章が容易で読みやすく、すべての漢字にふりがながあります。

小学高学年以上向け。

 

 

いのちの食べかた /理論社/森達也

 

トットちゃんとトットちゃんたち

黒柳徹子さんがユニセフの親善大使として訪れた国々。飢餓や戦火、かんばつ、貧困、伝染病から逃れようと非難キャンプで生きる子どもたち。HIV感染の危険性は知っていても、家族の今日一日の糧を得るために売春する少女、草のない土地でさまよう遊牧民、雨の降らない土地で種をまく農民…生きることの困難な場所で生き抜こうとする人々の姿…。

わかりやすい言葉で綴られています。また、すべての漢字に読み仮名があります。

小学高学年以上向け。